楽しいイタリア旅行での要対策リスク。それはスリと泥棒
イタリアは楽しい旅行をするにはもってこいの国で、楽しいことや美しいことばかりに目が行ってしまうかと思います。
小さい町から大都会まで見るものは沢山あり、美味しいものも色々あり、ショッピングも観光名所も目白押しです。
しかしながら、絶対に対策を怠ってはいけないことがあります。
それは、スリ・泥棒対策です。
イタリアの大都市や観光地に頻繁に出没するスリと泥棒
イタリアは一年を通じて世界中から多くの観光客が訪れます。
観光客が泥棒やスリに狙われる理由は、
「しがらみがない」から。
そして「お金をたくさん持っていると思われている」からです。
もし地元に住んでいるイタリア人がスリに遭ったら、そのイタリア人は怒って徹底して泥棒を見つけようとするでしょう。
それに対して、観光客は、数日でその街から去ります。
また知り合い縁故もなく、警察に説明するイタリア語力もあまりないのが普通ですので、犯人は特定される可能性も低いのです。
また、旅行中にお金を持っていない人は基本いませんよね。
ですので、泥棒・スリは、観光客をねらって複数(通常3人)でチームを組んで盗みに及ぶブロ集団です。
このスリの手口は、イタリアの大都会のローマやミラノ、ナポリばかりでなく、他の都市、パリやロンドン、アムステルダムやプラハなど、観光化しているヨーロッパの都会でなら、どこにでも同じく見られるので、注意が必要です。
スリは一体誰なの?
イタリアの観光地でスリや泥棒を働くのは、イタリア人は少数で、大多数が外国人です。
スリと泥棒の多くが貧しい移民
スリの多くは貧しい家庭に生まれ育って犯罪に手を染めた移民。
北アフリカ人(チュニジアやモロッコ人)、東南ヨーロッパ人(アルバニア人やルーマニア人、ジプシー)、南アメリカ人(コロンビア人やブラジル人)が主なスリや泥棒を働いている外国人となっています。
アフリカ人と言ってもチュニジアやモロッコ、エジプト人などの北アフリカ人は地中海人です。中央アフリカの黒人とは違っており、見た目はイタリア人と変わらない人は沢山います。
イタリアは人種のるつぼですので、見た目から何人かを判断することは旅行者には難しいかもしれません。
ただし、スリや泥棒は、目つきや様子が、平穏に暮らしている一般市民とは違う場合が多いですので、良く観察すれば、怪しい人が誰なのか、わかると思います。
せっかくの旅行で無闇に警戒すると楽しくない!
せっかく楽しみにしていたイタリア旅行なので、無闇やたらと警戒すると旅行が楽しくなくなってしまいます。
ですので危険なポイントを押さえつつも、人との交流も含め、楽しい旅行をしたいですよね。
イタリア人は基本人懐っこく親切ですし、会話や出会いを楽しむことも旅の楽しみの一つです。
私もバールでおしゃべりしたり、知らない人に道を聞いたりしますが、相手を選べば危険なことは全くありません。
安全な人と危険な人の区別は、実際その場になって相手を前にすれば、割りとわかるものです。
スリ・泥棒・盗難対策はどうする?
怪しい人を見極める
スリや泥棒はその生い立ちから荒んだ人が多いので、その様子から分かることがあります。もしそういう人からの視線を感じたら、足早に立ち去りましょう。
わかってますよ、という感じで軽く見つめ返すのも牽制につながります。
スリや泥棒は、文字通り、スキを狙うのです。
ですので、スキがないキビキビした人は、ほとんど狙われません。
人混みにいるときは、スキを見せない
人混みではどこにスリや泥棒がひそんでいるか見当が付きません。
そんなときは、ぼんやりと立ち止まったり、ガイドブックを読みふけったり、写真を取るのに夢中になったりして、スキがある、と思われるような行動は慎みましょう。
ガイドブックを読みふけったり写真を撮ったりは、見通しの良い安全な場所で行いましょう。
盗まれないようなポーチ等を用意し、貴重品はそこへ入れる
パスポートや現金は、首から下げたり腹巻き上のポーチへ入れて、衣服の下に身に着けましょう。
高級な時計やアクセサリー、スーツケースなどの持ち物は目をつけられるもと
高級な時計やアクセサリー、高価なスーツケースで歩いていると、お金持ちアピールになり、スリや泥棒の標的になります。
そういったものを身に着けたり持つ場合は、バスや地下鉄などの公共の交通機関を利用するような旅はしないほうが無難です。
スリ泥棒対策で出発前に用意する持ち物
バッグは全てファスナーで閉められるものを使う。ロケットやチェーンを持参・利用する
開きっぱなしのバッグはスリの恰好の標的
開きっぱなしのバッグは、盗まれて当然であるという認識を持ち、都市での旅行では避けましょう。
外側のポケットに盗まれたら困る物を入れるのもやめましょう。
私は先日、ミラノで、スマホをバッグの外側のポケットに30分ほど入れていたら、盗まれました。
ちょっとだけ、のつもりで外ポケットにさっと入れたのが、いつの間にか消えていて、どこで盗まれたかも見当がつきませんでした。
きちんと閉まるバッグの内側に仕舞うべきだった、と反省した出来事でした。
背中から開けられるリュックも避けたほうが無難
背中から狙われてスキになるリュックは避けたほうが無難です。
使用する場合は、鍵やロケットをつけたりして、警戒しているアピールをするのはいいことです。
また、ジーンズのポケットに財布やスマホなどは入れないほうがいいですが、入れる場合は前ポケットにして、チェーンなどでくくりつけておきましょう。
一人旅の場合は特にお役立ちの自転車のチェーン
私は一人旅の場合は、自転車用のチェーンの鍵を必ず持参しています。
というのも、少し荷物から目を離す場合などにとても役立つのです。
例えば、駅のホームに大きいスーツケースで降り立ち、電車の接続を待つ間に売店に飲食物を買いに行来たい場合。
どうしますか?
大きく重いスーツケースごと構内を動き回るは大変ですよ?
そんなとき、スーツケースをロックし、そのスーツケースを自転車のチェーンロックで柱やベンチにくくりつけておくと、身軽に動けます。
万が一そこに泥棒がいたとしても、ホームに他の人もいるところで、チェーンをわざわざぶった切って、他人の重いスーツケースを持ち去る、まではしませんね。
このテクは、荷物を見てくれる人がいない一人旅のときは特にオススメです。
クレジットカードは安心のためにも複数枚持参する
海外旅行で役に立つ持ち物で、クレジットカードは必須です。
私もイタリア在住17年の間に5度スリに会いました(そのうち2回が未遂)が、被害は、クレジットカードに無料付帯している旅行保険で損害額を賠償してもらうことができました。
ああ、助かった!クレカで命拾い。だから3枚持って行く! – イタリア旅行であったスリ事件と解決
先月遊びに来ていた友人に起こった出来事。
改めて真摯な盗難対策の必要性を感じた一件でした。