意外と仕事が多い、イタリアで出来る副業
先日お話したように、イタリアは税金が高いため企業の海外移転が続き、国内産業が空洞化しています。
それゆえ若者の失業率は40%を超え、そこに大学で勉学中のため職を探していない若者も含めると、およそ70%の若者が仕事をしていません。
イタリアは労働組合が強く解雇基準が厳しいために、正社員として雇わず、いつでも解雇できる短期の契約社員、もしくはフリーの外注と言う形の仕事が一般的となっています。
なので、労働市場は決して簡単ではなく、従業員志願の人には仕事はかなりみつかりにくい状況です。見つかったとしても条件はかなり良くないものが多いです。
それゆえ最近では多くの若者はヨーロッパの他の国々に移住するひともかなり多く、また国主導の試みとしては、若者の自営業スタートアップ支援策を打ち出しています。
このようにイタリアで仕事するのは困難を極めるように見えますが、実はイタリアで副業レベルでお金を稼ぐのはそんなに難しくありません。
スキだらけの市場
ありとあらゆるサービスが溢れている日本に比べると、イタリアはあれもこれもあまりない、という状況です。
ですので、実は頭をひねると次々と稼げる副業が思いつきます。
私が試した副業
1)ピアノの先生
私は音楽院を出ているので、ピアノのレッスンができます。知り合いづてでピアノの生徒さんを見つけています。
2)マッサージ
日本人は手先が器用で、指圧や肩もみも幼少からしているために、マッサージにもともと向いています。
わたしは週末3日間のスエーデン古式マッサージのコースに通い資格を得、翌日から集客し自宅サロンを開きました。
これは自分でも思ってなかったほどヒットしました。
3)バイマ
イタリアはイタリアン・ブランドが世界で一番安く買えるため、バイマはもってこいのビジネスで、これもかなりヒットしました。
モンクレールやエリザベッタフランキ、プラダやグッチ、シャネルといった高級ブランド品を売っていました。
4)通訳翻訳
これは通訳翻訳協会に入会し、そこの会員名簿を見た日本人からの依頼で、保険会社や展示会、工場見学、観光等の通訳の仕事をしていました。
5)トラベルロコ等のポータル経由の仕事
こちらも自分のプロフィールとオファーを出しておくと、機会があるときに仕事がやってきます。
6)チェンバロ演奏、伴奏、ボーカルコーチ
こちらは副業というより本業なのですが、これも卒業校や知り合い友人づてに機会があるとき仕事が回ってきます。
7)ネットの広告収入とアフィリエイト
うちは夫が法律事務所をしておりその関連でウェブでの集客は10年以上していますが、私も最近になって自分のブログをはじめました。このブログもそうです。
そこから広告収入やアフィリエイト収入を得ています。
このように、一見仕事がなさそうなイタリアですが、実は色々仕事があります。
このほかにも例えば、無料の貸し農地を借りて菜園をし、出来た農作物をフェイスブックで売るとかでもいいと思います(現に、私も季節にはフェイスブックで農作物も買いました)。
そして仕事形態としては、上記のうちどれをやるかというのは、全く自由に、文字通り『フリー』で、選んでやっています。
お金に余裕のあるときは稼ぐ必要もないので、時間は自分のために使い、仕事は最小限に抑えています。
イタリアで仕事が多い理由
イタリアに色々仕事がある理由は、はまだ足りないものが多すぎるから、というのが私の印象です。
そして、自分が日本人だと、イタリア人にはない強みがあるので、競合が少ないということもあります(マッサージと通訳翻訳)。
また、バイマなどは内外価格差と自分のイタリア在住という立地を活かした仕事です。またこの旅行留学ブログも、イタリアに長年住んでいるからこそ書ける内容も売りにしています(立地を活かした仕事)。
私が仕事で重視している点
私が仕事や副業で重視している点は『稼ぎ』と『やりがい』の両方。でもどちらかというと、やりがいを重視しています。やりがいある仕事を引き受けて、自分にも相手にもシナジー効果が及ぶような、やってよかったと思える仕事を多くするようにしています。
反対に私が一番したくないのが、従業員。従業員もしたことありますが、イタリアで従業員をするのは仕事の仕方や国民性が違うのでかなりストレスになり、私はできるだけしたくない仕事形態です。
日本人に合ったイタリアでの住み方
私個人の印象では、日本人がイタリアに永住する場合、イタリア人と結婚して、自分の強みを活かしてフリーで活動するのが一番いいのではないか、ということです。
そうでなければ、旅行や留学、年金や貯金を使った長期滞在がオススメです。
そうするうちに、いい出会いや仕事に出会って永住するという可能性がなきにしもあらずです。
もしくは気の合う仲間でコミュニティをつくり、そこからビジネスを立ち上げる、というのも、とてもいいと思います。
特に近年はイタリアでの経済鼓舞策と連動して、スタートアップは歓迎ムードです。