やっぱり一度は見たい、ローマの観光地コロッセオ
先日ローマへ行き、初めてコロッセオに入場してみました。
2月上旬だけあって、観光客はまばらにはいたものの、思ってたより空いていました。
チケット購入も長蛇の列、などとガイドブックに書いてあったので恐る恐る行きましたが、4つの窓口で並んでいるのは20人前後で、3分とまたないうちにチケットを購入、即入場できました。
コロッセオの内部
コロッセオの内部は2階から先に見るようになっていますが、道順を間違え私は先に1階部分から観光。
舞台と地下
1階部分からだと、当時は床下となっていた地下部分の構造がよく見えます。
当時は木製の舞台が貼られていて、猛獣と戦って流された血により滑ることがないように砂が撒かれてたということです。
またこの舞台では水を張って、船による対戦なども行うことが出来たということです。
舞台脇には水路が有り、そこから船で乗降船もできたとのこと。
床下には檻やクレーンなどが格納されていて、格闘士や猛獣が出番を待っていたのです。
格闘家の様子
武器と鎧
客席
当時客席は3つの階層に分かれていました。
一番低い場所、舞台の近くにある部分が一等席で、支配者層や有力者のみが座ることが出来ました。
一般市民は、中部階から上部階に座ることになっており、女性は例外を除いて、上部階にのみ座ることが出来ました。
コロッセオの観客席数は5万。
当時最大の客席があったのがチルコ・マッシモで25万人動員できたといいますから、コロッセオは最大の劇場というわけではなかったのですね。
当時のローマの様子に思いを馳せる
対戦の様子
コロッセオ内部を観光しながら歩いていると、アメリカ人のグループに遭遇。
そこでガイドさんが声を荒げながら、かつてのショーの様子を説明していました。
「ここでは、まさに今日のハリウッド映画の世界がくりひろげられていたのです。皆がそのショーに熱狂し、興奮の嵐でした!」
歴史上に残る最大のショーは、紀元後98年から117年にかけて君臨したトラヤヌス帝が、ルーマニアのダキア人との戦いに勝利したことを祝って開かれたもの。
117日の間に、9000人の格闘家と10000匹の猛獣が死没したという、血で血を洗うショーだったのです。一日平均して50人の格闘家と60匹猛獣の戦いと血、死を見られるという、熱狂的舞台だったのですね。
格闘家たちは、ローマが征服した地から連れてこられた捕虜・奴隷で、フランス人やドイツ人が中心でした。
また死刑囚も格闘家にされ、猛獣に勝利した暁には釈放される、という報奨もあり、それゆえまさしく命の掛かった戦いとなったため、興奮を抑えきれない決死の戦いの材料にされていたのです
2000年前のローマ人の様子とコロッセオに思いを馳せていると、ハリウッドの映画よりむしろ、イスラム国の戦士や、シリアでの戦いのことを思ってしまったのは、わたしだけでしょうか。