イタリア音楽の歴史早めくり
イタリア音楽を楽しみたいなら、歴史を知っておくと、より深く楽しめるでしょう。
イタリア音楽の歴史は紀元前にまで遡ります。古代ローマ人がギリシア音楽を学び、楽器などを開発したことが最初です。
中世になると、キリスト教の保護のもと、急速に発展します。
7世紀に入ると当時のローマ法王が聖歌を整理、改編して統一しました。これがグレゴリオ聖歌です。
11世紀には修道僧のグイド・ダ・アレッツォが四線譜を考案し、ドレミの階名唱法を作りました。14世紀に入ると新しい音楽、アルス・ノーバが起こります。
そしてルネサンス期に入ると音楽はより洗練されていきます。
楽器の改良も進み、トッカータや幻想曲、舞曲などが登場します。
このころからバイオリン族の楽器が作られ始めました。
バロック音楽の時代になると古代ギリシア劇の復活をめざし、初のオペラが上映されます。
またこの時代には合奏協奏曲や独奏協奏曲なども多く作られました。
そして中世以降からは、フランスの吟遊詩人トルバドゥールたちの影響を強く受けたトロバトーレの活躍が見られるようになり、バラータ、マドリガルフロットラ、ビラネラ、カンツォネッタなど多様な形式の歌が作られました。
18世紀にはバロック音楽は頂点に達します。
D.スカルラッティがチェンバロのソナタを多く書き、このスカルラッティは「近代的クラヴィーア奏法の父」と言われました。
そして1709年、フィレンツェでピアノの全身となるフォルテピアノが発明されるのです。
19世紀のイタリアではオペラ一色になり、ヴェルディによりその頂点が築かれました。
このころにイタリア独自の唱法であるベルカント唱法が生まれました。
その後もプッチーニらが名作を残しました。
このようにイタリアの音楽の歴史は長く、深いですね。
今のイタリアにはオペラだけではなく、もちろんポップスなどもありますし、世界中の音楽に触れることが出来ます。
ですが、やはりイタリアと言えば長い歴史を持つクラッシクオペラでしょう。
せっかくの贅沢な大人の旅にするなら、イタリアの歴史に思いを馳せながらオペラやカンツォーネなどを楽しむと、いつもとは違った風景を見ることが出来るかもしれません。