口の中でとろけるカルボナーラ
スパゲッティ・カルボナーラを皆さんご存知だと思います。卵とバラ肉のベーコンを加えたクリーミーなソースがその特徴。生クリームのようにクリーミーなのですが、生クリームは入れないのが、正しい作り方と言われています。
茹で上がったばかりの熱々のスパゲティの熱で、卵がクリーミーな状態に固まるのが、この料理のポイント。
卵が冷たかったり、パスタの温度が低かったり、卵とパスタの量が適合していないと、クリーミーにならず固まりすぎたり、または固まらずに水っぽくなったりしてしまいます。
これをちょうどいい具合に固まらせるには、コツがかなり必要で、ある程度の熟練を必要とするのです。
トレントにあるレストラン、イル・ドポラボロ(Il Dopolavoro)のカルボナーラはそれこそ完璧で、ここのカルボナーラを食べようと、県外からもわざわざ人がやってくるほど。
パスタのアルデンテのまさに絶妙な硬さのパスタに、ちょうどいい按配に絡みあったカルボナーラソースは、スパゲッティをとてもジューシーに感じさせてくれます。
そして適度な量のグアンチャーレ(ベーコンに似ているが、バラ肉ではなく、頬の肉だ)の味と香りが、完璧でリッチな食感に、嗅覚の欲求も満足させてくれます。
カルボナーラは第二次大戦中に前線でありあわせの材料で作られたといい、実は歴史は浅い料理とのこと。それがローマにもたらされ、ローマの伝統料理と言われるほどに受け入れられたと言います。20世紀初頭には存在せず、戦後からイタリア中で見られるようになったのです。
(ローマ国会近くの超人気の店、Trattria Cavariere Ginoのカルボナーラ)
イタリアへでかけた際は、カルボナーラの美味しい店がないか、地元の人に聞いてみてください。
一度美味しいカルボナーラを食べてみると、自分でも作ってみたくなります。
どうやれば美味しい完璧なカルボナーラが出来るのか、私も研究中で、時々食べに行って、その美味しさと食感、芳香を確認しています。